キム


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雑学の宝庫 

更新日:
 2009年12月25日


◎キム、キン(김)
 海苔。

 韓国は日本と同じように海苔の養殖が盛んです。韓国でもかなり昔から食べられていたようです。『慶尚道地理志』(1425年)という書物には、「海衣(海苔のこと)が慶尚南道・河東で食べられ始めた」という記述があるそうです。
 その後も、『東国與地勝覧』(1481年)に、「海苔が全羅南道・光陽の特産物として採取されている」という記載や、『屠門大嚼』(1611年)に「海衣は南海にもあるが、東海の人が採って干したものが最良である」とか、『茲山魚譜』(1814年)に「海苔には根があり岩にはりついており、枝はなく、岩の表面にくっついて広がる」などの記載があるそうです。
 1640年頃、モンゴル軍の侵入に挙兵した金汝翼(김여익)が、戦いの後に光陽郡太仁島に立ち寄った際、海に漂う木片に海苔が付着しているのを発見し、木柱を立てて海苔の養殖を始めたと言われているそうです。そこで、この海苔養殖の創始者である金汝翼の名をとって、海苔を「김(キム)」と呼ぶようになったというエピソードがあるそうです。

 韓国の海苔を原材料別に分けると、以下のようになります。

・ジェレキム(재래김)
 在来海苔。養殖海苔。在来種であるスサビノリを漉いて作ったもの。薄くて柔らかい。別名「朝鮮キム」。目が詰まっていて、なめらかな海苔。

・トルキム(돌김)
 岩海苔。天然。:香りが良い反面、乾海苔にすると破れやすく、パサパサしていて、目が粗い。スサビノリと半々に混ぜることが多い。

・パレ(파래)
 青海苔。緑色。

 韓国での海苔の調理法としては、塩とゴマ油を塗って炙り、焼き海苔(김구이:キムグイ)にしたり、細かくちぎって薬味醤油で和え、海苔の和えもの(김무침:キムムッチム)にしたり、海苔巻き(김빕:キンパッ)に使ったりします。

 お土産で海苔を買う場合、胡麻油が塗られていないもの、胡麻油が塗られたもの、さらに塩がついたものなど、いくつかの種類があります。また、最近ではゴマ油の代わりにオリーブ油やブドウの種油などの油を使用したものも販売されています。
 また、免税店などでは非常に高く売られている海苔が、スーパーマーケット(ロッテマートやイーマートなど)では非常に安く買うことができます。値段があまりに違うため、一度、免税店の店員に聞いたことがあるのですが、金額の差には理由があるとのことでした。その理由とは、同じ海苔でも穴の有無や色つや、形など、様々な点をしっかりと検査して、合格した製品だけが免税店で売られている高い海苔になるのだそうです。検査に合格しない海苔が、スーパーやコンビニで一般に売られているのだそうです。
 どこまで本当か分かりませんが、検査をしていれば人件費がかかるのかもしれませんが、私は多少の見た目など気にしませんから、結局、自分で食べる分なら、スーパーで売られている海苔で十分だと思いました。
 もちろん目上の方や正式なお土産として買っていく場合には免税店で買います。免税店で売られている海苔は、きっちりと箱に入っていて、その梱包費も金額に入っていると思えば良いのです。
 一方、気のおけない友人や後輩などには、わざわざロッテマートで買って行きます。スーパーでは、袋入りで売られていて、沢山入っていて、いかにも安い、という感じなのです。非常にかさばるのですが、これだけの大きさで、たったのいくらだよ!と言うと驚かれるし、話のネタになるので、持っていった苦労が報われるというものです。